クリッカー使用授業事例調査

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概要

2011年4月に龍谷大学瀬田学舎に導入されたクリッカーを使用している授業を見学させていただきました. 見学および調査結果の公表をお許しくださった, そして貴重なご意見をお聞かせくださった國府宏枝先生に感謝申し上げます.

Socratec Nano Type-Tのコントローラと端末

授業概要

科目名
離散数学・演習(数理情報学科2年次コア選択必修科目)
担当教員
國府宏枝先生
調査日時
2011年12月9日(金)2講時
教室
瀬田学舎7-002
受講生
登録80名程度. 調査日の出席者60名程度.
科目の内容
記号論理, 述語論理, 証明の書き方など

クリッカー使用手順

  • (授業開始時) クリッカーのケースを教室の前に置き, 印刷物とともに端末を学生に取らせる
  • (15分間) 学生が個別に問題を解くのと並行でクリッカーで出席登録
  • (25分間) 問題解説(クリッカー不使用)
  • (40分間)スライド(Apple Keynote)で選択肢問題提示, クリッカーで投票(2問に1問程度の頻度), 解説. クリッカーは No Pptモードのアンケートで使用(PowerPoint 連携モードは使用しない). 解答終了は, 最初に時間を区切るのではなく, 解答状況を見て「あと10秒で」などと通知する. クリッカーには, 1台の専用のPCおよびプロジェクターをあて, もう1台のPCおよびプロジェクターでプレゼンテーションを行う.
  • (10分間) 新規事項説明
  • (授業終了時) ケースに端末を回収
クリッカーを使用した授業風景の様子

担当教員のご考察およびご希望

  • 例えば選択肢を1-3に限定していても, 4以降を選択する学生が少数出ることが多い.
  • 希望調査などで, 手を挙げる学生が多くない場合や, 差が小さい場合に, 多くの投票を得て正確に測定できるのは便利である.
  • 毎週の授業でクリッカーを使用すると学生に飽きがくることがあるので, 1週または数週間の適切な間隔をおくのが効果的な場合もある.
  • 端末の配布と回収に時間と手間がかかる. 特に端末が行方不明になった場合. 端末を番号別に簡単に回収できるケースの導入, または端末の教室机への仮固定が望まれる.
  • クリッカーには, 1台の専用のPCおよびプロジェクターをあて, もう1台のPCおよびプロジェクターでプレゼンテーションを行うと便利である. その点から7-001,002教室は2台のプロジェクターが設置されており適しているが, PC外部入力が不調である時期があり困った.

調査者の考察

この科目の内容は, 「証明せよ」とか「反例を挙げよ」とか「論理式を書け」のように, 本質的な部分で自由記述が必要な問もあるが, 真偽判定や, 解答が自然に有限個に限られる問も多くあり, 多肢選択の問題に適した科目内容と考えられる. 実際, 担当教員は, クリッカー導入以前も, マークシート式の試験や, クイズ的な演習問題など, 多肢選択の問題を活用して効果を挙げてきた. クリッカーの導入も, 科目設計の大きな変更なしに, 比較的自然に行えたものと推測する. また, クリッカーの導入の際に負担となりうる多肢選択問題の作成も, これまでの蓄積を活かせたものと推測する.

しかし, そのような状況であっても, クリッカーに適した問題の作成は負担になっている様子が推察できた. 選択肢の数, 選択肢の名前という単純な部分から, 1問あたりにかけられる時間や, 問題の形式など, クリッカーに最適なものに変換することは容易ではない. 作問のノウハウの蓄積やガイドラインの提案, 変換ツールの開発などが望まれる.

学生にとっては, 問題の解答を聞くだけでなく, また解答を頭の中に思い浮かべるだけではなく, それを, クリッカーによる投票という形でリアルタイムに表現し, 他の学生の解答と比べるという過程によって, 自分の考えが正しかったか, 間違っていたらどこが間違っていたのかを, より明確に意識できるようになっているように見受けられた. 一部では, 解答の違いに関して, 各自作業の時間に議論する学生もいて, よい方向に進んでいると感じた.

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